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HOMEものづくり産業機器/部材鵜飼育弘のテクテク見聞録 > 新規応用開拓を加速、凸版印刷の高機能フィルム

鵜飼育弘のテクテク見聞録

新規応用開拓を加速、凸版印刷の高機能フィルム

ファインテック ジャパン/高機能フィルム展報告

  • 鵜飼 育弘=Ukai Display Device Institute 代表
  • 2017/05/01 05:30
  • 1/4ページ

1. はじめに

 第27回ファインテック ジャパンおよび第8回高機能フィルム展が東京ビックサイトで2017年4月5~7日に開催された。その中から筆者が興味を持った講演を7回にわたって報告する。第2回目の今回は、凸版印刷の展示ブースで興味を引いた新製品、開発品を紹介する。高分子分散型液晶を用いた調光フィルム、導電膜とバリアーフィルムを一体化させた導電性フィルム、湿度応答性カラーフィルムおよびモルフォ蝶を摸倣した「モルフォシート」である。

2. 窓や間仕切りに使える調光フィルム

 調光フィルムとは、電気のオン/オフで「透明」と「不透明」を瞬時に切り替え可能な機能性フィルムである。調光フィルムには、通常タイプ(ノーマルモード)とリバースモードがある。前者は、電源オフ(非通電)時に「不透明」、電源オン(通電)時に「透明」となる。後者は反対に、電源オフ(非通電)時に「透明」、電源オン(通電)時に「不透明」となる。となる。

 凸版印刷の液晶調光フィルム「LC MAGIC」の特徴は、以下の通り。

(1)電源オフ時に「透明」となる新方式の液晶調光フィルム開発に成功
 通電時に「透明」となるノーマルモードに加え、非通電時に「透明」となる新タイプ(リバースモード)の開発に成功した。安全性の面から、特に自動車など輸送機器用途に最適である。
(2)曲面やガラスへの後貼り施工が容易
 フィルム厚が約0.1mmという超薄型化の実現により、曲面形状やガラスへの後貼り施工が可能である。
(3)階調表示が可能
 他方式の調光フィルムでは不可能であった、電圧の変化による透明と白濁の段階的な階調表示が可能である。
(4)省エネ性能
 白濁時に赤外線を85%カットでき、優れた省エネ性能を発揮する。
(5)低電圧・低消費電力駆動を実現
 駆動電圧12~60Vを実現し、他の調光フィルムに比べて低電圧・低消費電力を可能にした。
(6)自由なデザイン、優れた意匠性
 フィルムのため、ハサミやカッターで自由な形状に加工ができ、スリットや穴あけ加工も容易である。また、ブラックなどのカラーバリエーションも開発中である。
(7)大型サイズにも対応
 1200mm幅でのロール出荷が可能なため、大型サイズのニーズにも対応可能である。

【主な用途】
・自動車や航空機の窓、サンルーフ
・住宅やオフィス、公共施設での窓や室内の間仕切り
・商業施設や店頭、イベント会場での映像投影スクリーン、サイネージなど

 図1に展示会場でのデモ写真を示す。用いられている液晶調光技術は、九州ナノテック光学が開発したものである。同社は液晶調光技術をコアとする、2004年に設立された企業である。

図1 調光フィルム「LC MAGIC」のデモ(展示会場で筆者が撮影)
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