前回、部品番号(以下、品番と呼ぶ)の見直しがなぜ必要かを見てきた。グローバル生産の増加に伴って、同じ図面の製品でも生産拠点によって生産工程の細部が異なり、その管理が従来の方法では難しくなっている。製品自体も多様化してバリエーションが増え、さらにトレーサビリティー強化の要求が強まって、いつどこで生産したものかをすぐに判別可能なようにしておく必要が生じている。ここでは、これらの課題を解決するための、品番改革の方向性について具体的に考察する。

 品番の採番ルールタイプとしては、大きく、意味あり品番、意味なし品番、意味あり・意味なしのハイブリッド型の3種類に分けることができる

* 3種類の具体的な特徴は、以前筆者が執筆したコラム「グローバル化における品番体系再構築の功罪」( http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130704/290968/)に掲載したので、興味のある方は参照をお願いする。

 品番の見直しにおいては、一般に前回で述べた複数の課題を同時に解決するアプローチが取られる。品番枯渇問題は、意味あり桁を部分的に意味なし桁に変えることで解決できる。しかし、グローバル生産やトレーサビリティーへの対応力強化については、生産条件を品番に追加することで解決を図るケースが多い。例で確認しよう。