人工知能(AI)はヒトを超えるか。そんな議論が今、盛り上がっています。そのAIの分野に飛び込んで正面から海外勢と戦うのではなく、入力であるセンシングと出口である情報提示システムを攻めた方が日本らしいと提案するのが、早稲田大学教授の渡邉克巳氏です。今回は後編です(前編はこちら)。(編集部)

(写真:栗原 克己、以下同)
(写真:栗原 克己、以下同)
渡邊 克巳氏
早稲田大学 理工学術院 (基幹理工学部)教授
1997年東京大学大学院総合文化研究科認知行動科学専攻修士課程修了。2001年カリフォルニア工科大学計算科学-神経システム専攻博士課程修了。Ph. D。日本学術振興会特別研究員、National Institutes of Health(USA)、産業技術総合研究所などを経て、2006年に東京大学先端科学技術研究センター(先端研)認知科学分野 准教授。2015年から現職。先端研客員准教授も兼務している。主要研究テーマは、ヒトのこころの顕在的・潜在的過程の科学的解明、認知科学の境界領域への拡張、実社会への還元。