中村 大介(なかむら・だいすけ) 高収益化支援家、弁理士
中村 大介(なかむら・だいすけ) 高収益化支援家、弁理士
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 いきなり恐縮ですが、私の、ある病気の話をさせてください。

 先日、皮膚にできたしこりが気になって皮膚科に行ってきました。数カ月前から「あるな」とは思っていましたが、長く生きているといろんなデキモノができたりするものと、変な病気ではないことを祈りつつ過ごしてきました。しかしあまり変化はないとはいえ、気になり始めたら無性に気になるようになり、病院で診てもらおうと思い立ち、ある皮膚科に行きました。

 受付してから1時間待ってようやく私の番に。ご高齢の男性医師が、目視だけでは分からない程度の小さな私のしこりを触って、素っ気なくこう言ったのです。「わかりません、どうしますか?」と。この一言に、私はどのように回答していいのか思い及ばず、「どういう意味ですか?」と聞き返してしまいました。すると、「うちでは分かりません。他を回ってください」と。訪ねた皮膚科は、地域で一番の病院です。良い医師だと思って行ったのに、あまりの愛想のなさに権威主義的な医師だと直感し、すぐに帰りました。

 そして、次に訪ねた皮膚科は1軒目よりも小さな、都会にあるクリニックでした。今度は「大丈夫かな」と思いつつ恐る恐る診療室に入ると、そこで待っていたのは中年の女性医師。触診でしこりのサイズや動きを確認すると、「よくある◯◯です。放置しておいても問題ありません。もちろん、切除してしまうこともできますが、傷も残るのでやめた方が良いと思います。大きくなることも稀ですから」と、説明してくれました。これに対して私がいろいろと質問をすると、わざわざ図鑑のようなものを取り出してきて、それを私に見せながら丁寧に答えてくれたのです。

 私は、その説明に十分に納得し、良い医師に出会えてよかった、とホッと胸をなでおろしました。