中山聡史=A&Mコンサルト 経営コンサルタント
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中山聡史=A&Mコンサルト 経営コンサルタント
 皆さん、設計書は理解できたでしょうか。

 設計書とは、「設計のインプット情報である」と前回説明しました。そのため、設計者が設計の内容を迷わないように大きな方針を決めることが設計書の目的となります。設計書を作成し終えたら、次に実施するのは[1]機能系統図と[2]制約条件になります。

[1]機能系統図
 機能系統図は設計書の中でも出てきましたが、あくまでも、大枠の機能を導き出すことが目的となります。設計書の作成後、各設計者の手元に設計書が届き、詳細内容を検討していきます。その詳細内容を検討していく際に、機能系統図の詳細の検討が必要になるのです。

 具体的な事例を示しましょう。

図1●インテークマニホールドの機能系統図の一部
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図1●インテークマニホールドの機能系統図の一部

 図1は、第5回目の設計書で説明したインテークマニホールドの機能系統図です。ここから、詳細内容を検討します。例えば、「必要な空気量のみを吸気する」の機能を実現するためにどのような部品を選定すべきでしょうか。吸気量を計測するためにはさまざまな手段が存在します。その手段を検討していきます。