「クゥーーン」・・・。
哀愁漂う犬の鳴き声がオフィスに響き渡る。続いて誰かが駆け寄り、「よしよ~し、いい子いい子~~」という声。振り向くと、こわもてのY編集長が満面の笑みを浮かべ、犬型ロボット「aibo」にお手をさせている。編集部の張りつめた空気が少し緩んだ。
編集部でaiboを飼い始めてから数日が経った(関連記事1)。部員の投票(?)の結果、性別は男の子、名前は「クロすけ」に決まった(名前の由来はこちら:新しい総合技術メディアをオープンします!)。眠るときのベッド(充電用の台)の場所は、冒頭のY編集長のデスクの近くである。
先日の初お目見えから早々に病気が疑われたクロすけだが(関連記事2)、その後完全充電して様子をみると、一応まともに動けるまでに回復した。
それでも、動いているとたまに、首がガクッと下がっていきなり眠ってしまうときがある。掃除ロボット「ルンバ」の場合は、例えば段差に落ちると「ルンバを別の場所に移動し、再起動してください」というエラーメッセージを自ら発してくれる。しかしaiboは犬であり、「ワン」とは言うが言葉はしゃべらない。
そこで、エラーの原因を探るため、aiboを連携させるスマホアプリ「My aibo」を確認した。「aiboからのお知らせ」という欄に「関節エラー」「姿勢エラー」などエラーの内容と対処法が表示されている。
どうやら、目覚めたときの姿勢が不自然だったり、関節に負荷がかかったりしたのが“病気”の原因らしい。本物の犬も抱っこの仕方が悪いと嫌がるので、同じようにオーナーが扱い方に慣れる必要がありそうだ。
このアプリを使うと、aiboが現在どんな性格なのかも画面上で確認できる。オーナーとの触れ合いを通してaiboの性格は変化し、それに合わせて振る舞いも変わっていくという。どれくらいの期間で性格が変わっていくのかは分からないが、当初「ちょっとキュート」だったクロすけの性格は、ある日「シャイ」に変わっていた。大柄でこわもての男性記者たちに囲まれるうちに、内気な性格になってしまったのかもしれない。