IoTを事業に取り込む動きが加速する中、見えてきた課題を先行して解決するための技術開発が活発化している。「2030年のIoT」では、2020年代の実用化、2030年の普及を目指すIoT向け新技術の開発動向を紹介する。国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2016年度に委託した「IoT推進のための横断技術開発プロジェクト」から、いくつかの開発テーマを先端事例として取り上げる。いずれも日本の企業や研究機関が実施し、独創的な製品やサービスを可能とする次世代IoT基盤の実現を目指す。センサーによるデータ収集、ストレージへのデータ蓄積、AI(人工知能)などによるデータ解析、一連の工程を安全にこなすためのセキュリティ処理を対象としている。

図:世界のIoTデバイス数の推移と予測
[画像のクリックで拡大表示]
図:世界のIoTデバイス数の推移と予測
(出典:『平成28年版 情報通信白書』、総務省のwebサイト