中国政府は、長年にわたって施行している自動車企業の設立に関する外資系制限条項を改正した。これまでは、外国企業が中国で合弁できる自動車企業の数は、2社という上限が設けられていた。これに対して、2017年6月13日に中国の「国家改革委員会」と「工業と信息化部」が共同で公布した「自動車投資管理に関する改正意見」において、上記の制限はエンジン車やハイブリッド車、プラグインハイブリッド車に限定し、電気自動車(EV)と燃料電池車には適用しないと決め、即日実施することを発表した。これによって、中国内ですでに2社の自動車合弁企業を持つ外国企業でも、3社目のEVまたは燃料電池車の製造企業を設立することができるようになった。設立には、中国企業と同様に「純電気自動車の新規設立管理方法」に準拠する必要がある。

公布した中国語文書。枠内には、外資系への制限を改正することが書かれている
公布した中国語文書。枠内には、外資系への制限を改正することが書かれている
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 ちなみに、今回の規制緩和の前に、独フォルクスワーゲン(VW)社と中国江淮汽車がドイツのベルリンでEV合弁企業の契約書にサインした。そのとき、ドイツのアンゲラ・メルケル首相と中国の李克強総理が調印式に立ち会った。

■参考資料 「自動車投資管理に関する改正意見」(中国語)