食事宅配の専門業者が登場

 中国といえば、美食。その食事に関連する新しいサービスも登場しています。スマホで発注できる出前サービスです。食べ物の出前は日本でも普通ですが、多いのはお店が自らの出前するサービス。しかし、中国でいま流行っているのは、「美団」や「餓了?」(おなかが空いたか)といったモバイルを活用した出前専業のサービス事業者です。

朝礼のために集まった宅配員たち
朝礼のために集まった宅配員たち
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いざ、出陣
いざ、出陣
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 注文は電話ではなくスマホを利用します。専門業社が店舗からの料理の受け取りと宅配を行います。利用者が指定した時間帯に好きな食事を届けてくれるため、ビジネススケールは従来よりはるかに大きくなりました。店側としては出前車両や配達員を用意しなくても売り上げを拡大できますし、利用者側は有名店などより多くの店を選択でき、食事が豊かになります。そして、専門業者や配達員側も配達件数に比例して手数料が入ります。まさに「三方良し」なのです。

町中によく宅配員の姿を見かける
町中によく宅配員の姿を見かける
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努力すれば収入になると話してくれた宅配員の若者
努力すれば収入になると話してくれた宅配員の若者
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 「配達1件で5元、お客様から好評なら2元のボーナス追加。毎日30件ほど配達して、月に5000~6000元を稼ぎます。夏や冬は注文が多く、8000元ほども稼げる月もあります。自分の頑張り次第で、収入が増えるからうれしい」と、配達員の若者が目を輝かせて話してくれました。

 総じて、中国は急激に変化し、進歩しています。数年前とはまったく状況が違う。日本は依然高い水準にありますが、進歩は止まっている感覚があります。日本企業は、そろそろ中国の現在の実力を再認識して、新たなビジネスチャンスを模索する必要があると思います。