中国は、ガソリン車やディーゼル車の生産を今後、抑制する方向に転換した。2017年3月28日に中国国家発展と改革委員会産業司が中国12の省や直轄市、自治区の幹部を招集し、自動車投資の管理に関する会議を開いた。会議中に「自動車プロジェクトの投資管理に関する意見書」を通達した。

中国国家発展と改革委員会が公表した、3月28日の会議のようす
中国国家発展と改革委員会が公表した、3月28日の会議のようす
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 同「意見書」には、(1)伝統的な燃料を使う自動車の生産への新規投資の許可は禁ずるとともに、既存の自動車企業が伝統的な燃料の自動車生産量の拡大も厳格に規制する、(2)新エネルギー車への投資の許可条件を明確に規範する、(3)動力電池のコア技術と充電施設の建設を促進する、などの内容が提示されていた。

 現在、中国の自動車市場は世界最大で、2016年には2811.9万台が生産され、2802.8万台が販売された(参考記事:中国汽車工業協会、2016年の中国自動車の生産と販売はともに史上最高と発表)。さらに、まだ建設中の自動車工場の生産能力はさらに600万台を超えている。そのために、中国自動車の生産能力は過剰だという見方がある。