世界知的所有権機関(WIPO:World Intellectual Property Organization)は2017年3月15日に2016年の特許のPCT国際出願状況を発表した。それによると、中国の通信機器メーカーのZTE社が4123件でもっとも出願件数が多かった。同時に、増加率も2015年と比べて91.3%増となっており、件数と増加率ともに世界一となった。2位は中国の通信メーカであるHuawei Technologies社、出願件数が3692件で、対前年比が5.3%減となった。3位は米Qualcomm社、2466件で1.0%増、4位は日本の三菱電機、2053件で同28.9%増だった。

WIPOが公表した2016年PCT国際出願状況
WIPOが公表した2016年PCT国際出願状況
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 国別からみると、米国は5万6595件で1位だったが、対前年比が0.9%減だった。日本は4万5239件で2位となり、同2.7%増となった。3位は中国の4万3168件で同44.7%増となっており、増加率では世界一だった。出願件数的には、2071件の差で2位の日本に迫ってきた。

 また、「中国知識財産権報」の報道によると、ZTE社が売上高の10%を研究開発資金にする方針をとっており、2016年に約130億元(約2080億円)の研究開発資金を投じた。また、ここ7年間の研究開発資金の合計は600億元(約9600億円)を超えたという。

■参考資料:WIPO Record Year for International Patent Applications in 2016; Strong Demand Also for Trademark and Industrial Design Protection