中国のスーパーコンピューター開発状況がより具体化してきた。2017年2月16日、国営新華社通信は、1ExaFLOPSの理論ピーク性能(Rpeak)を持つ次世代のスーパーコンピューターの名称「天河三号(Tianhe-3)」を明らかにし、年内にも検証システムの重要技術が完成すると報じた(新華社の記事、関連記事:中国製ExaFLOPSスパコン、2017年末にも試作機完成)。

天津市の国立スーパーコンピューターセンターに設置されている「天河一号A」
天津市の国立スーパーコンピューターセンターに設置されている「天河一号A」
(出所:TOP500)
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 国家並列計算技術センター(NRCPC:National Research Center of Parallel Computer Engineering & Technology、天津)応用開発部の孟祥飛部長は、「天河三号の大きな特徴は自主技術。プロセッサ、OS、アルゴリズムや通信環境などをすべて独自に開発する」と説明する。現時点における今後のスケジュールは「試作機は2018年初めに構築を完了させ、テストに入る。2020年には本番機が完成する」(孟部長)となる。