中国自動車市場が7年連続世界一となっている。中国「蓋世汽車研究院」が2017年1月11日に中国における自動車販売データを発表した。販売台数が約2360万台となり、2015年の約1977万台と比べて19.4％の成長を見せていた。2000万台を突破したのは初めてである。
目立ったのは中国系自動車メーカーの活躍。販売台数1位はドイツVolkswagen社の331.6万台であったが、上汽通用五菱、長安汽車、長城汽車はいずれも100万台以上を販売し、それぞれ2位、7位、8位にランクインした。しかも、長安汽車と長城汽車はそれぞれ前年比増で22.6％、26％と、市場成長率を上回った成長率を記録した。中国消費者が好む大型SUV（スポーツ・ユーティリティー・ビークル）を多数発売していたためである。
日産、ホンダ、トヨタの日系メーカー3社も好成績を収めた。3社そろって120万台以上を販売し、それぞれ4位、5位、6位となった（このうちホンダとトヨタは日本からの輸出車を含む）。特に、ホンダは新型「アコード」、「XR-V（日本名：ヴェゼル）」を投入し、加えて「CR-V」の販売も好調であるため、前年比24％増となった。ただし、日産とトヨタは、市場成長率の約半分の増加にとどまるため、中国市場でいかに消費者が好むクルマを投入できるかという課題も浮き彫りになっている。
中国の2016年メーカー別新車販売台数
（出典：盖世汽車研究院、ＭarkLines）
| 順位 | メーカー | 2016年 | 2015年 | 前年同期比 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | フォルクスワーゲン | 3,316,965 | 2,952,265 | 12.4% | 上汽ＶＷと一汽VWの販売台数の合計 |
| 2 | 上汽通用五菱 | 2,130,177 | 2,040,007 | 4.4% | 中国専用ブランドのみで、ゼネラルモーターズと別集計 |
| 3 | ゼネラルモーターズ | 1,887,071 | 1,752,015 | 7.7% | 上汽GMの販売台数 |
| 4 | 日産 | 1,354,600 | 1,250,100 | 8.4% | 東風ブランドの乗用車と小型商用車を含む。 |
| 5 | ホンダ | 1,247,713 | 1,006,332 | 24.0% | Acuraブランドの台数を除いた、東風ホンダと広汽ホンダの販売台数合計 (輸入車を含む) |
| 6 | トヨタ | 1,214,200 | 1,122,500 | 8.2% | 一汽トヨタと広汽トヨタの販売台数の合計（輸入車を含む） |
| 7 | 長安汽車 | 1,149,820 | 937,980 | 22.6% | |
| 8 | 現代自動車 | 1,142,016 | 1,062,095 | 7.5% | 北京現代の販売台数 |
| 9 | 長城汽車 | 1,074,471 | 852,693 | 26.0% | |
| 10 | フォード・モーター | 957,495 | 836,425 | 14.5% | 長安フォードの販売台数 |
