アコードハイブリッド
図1 新型セダン「アコードハイブリッド」
[画像のクリックで拡大表示]
信号情報を活用した運転支援システムの概要
図2 信号情報を活用した運転支援システムの概要
[画像のクリックで拡大表示]

 ホンダが部分改良して2016年5月26日に発売した新型セダン「アコードハイブリッド」は、「高度化光ビーコン」を活用した運転支援システムを搭載した(図1)。黄信号の交差点への無理な進入を抑制することで、事故を減らすことに寄与できる。交差点を通過する際の不必要な加減速が減り、実走行燃費も向上するという。

 現在の光ビーコンは、主に一般道路脇の信号機などに設置されている。近赤外線通信を使って進行方向の前方30km、後方1kmの渋滞・規制情報などの情報を提供する。これに対して高度化光ビーコンは、現在の光ビーコンが提供する情報に加えて、走行している道路の上限車速や信号情報を提供する。

 このうち信号情報とは信号機が設置されている場所や、その信号機が何秒後に黄信号から赤信号に変わるかといった情報である。1台の次世代光ビーコンで、周辺の4台程度の信号情報をカバーする。

 新型アコードハイブリッドに搭載した運転支援システムは、高度化光ビーコンから取得した上限車速情報や信号情報と、自車のカー・ナビゲーションン・システムのGPS(全地球測位システム)から取得した自車の位置や速度の情報を使って、「交差点通過支援」「黄信号減速支援」「発進遅れ警告支援」という三つの機能を提供する(図2)。

 交差点通過支援では、前方の交差点を青信号で通過できるとシステムが判断すると、推奨する速度を車内のディスプレーに表示して運転者に知らせる。黄信号減速支援では、交差点を通過するまでに信号機が黄信号から赤信号に変わるとシステムが判断すると、ディスプレーに減速を促すメッセージを表示する。