図 トヨタ自動車の新型「プリウス」
図 トヨタ自動車の新型「プリウス」
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 最も廉価な「Eグレード」で40.8km/Lという燃費性能(JC08モード)を達成してみせたトヨタ自動車の新型ハイブリッド車(HEV)「プリウス」(図、関連記事1)。手放しで称賛したいところだが、新型プリウスの分厚いカタログの片隅に、Eグレード仕様車に関する、気になる一文がひっそりと記されていた。

 「メーカーオプション装備により車両重量が1320kg以上になった場合、39.0km/Lとなります――」

 プリウスのEグレード仕様車の車両重量は1310kg。これが、オプション装備を追加してわずかでも重くなると、新型プリウスの代名詞となる「リッター40km超え」のクルマではなくなるというのだ。

 なぜなのか。その理由は、JC08モードによる燃費の算出方法に秘密が隠されている。JC08モード燃費値は、車両重量別に16段階に細分化した評価を実施している。細かな計算式の説明は省くが、大まかに言うと車両重量が重い区分ほど、JC08モード燃費値は悪くなる算出方法になっているためだ。