マツダは、3列シートの新型SUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)「CX-8」を発表した(図1)。2017年12月14日に販売を開始する。マツダの国内向けSUVラインアップでは最も大型となる。北米を中心とする海外市場で展開している大型SUV「CX-9」とプラットフォームを共用した。価格は319万6800円から419万400円。月間販売台数は1200台を計画している。

図1(a)3列シートの新型SUV「CX-8」
図1(a)3列シートの新型SUV「CX-8」
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図1(b)横から
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図1(c)後ろから
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 「日本での多人数乗用車はミニバンが中心だが、2列あるいは3列シートのSUVに徐々にシフトする傾向がある。ミニバンに代わる新たな市場の創造に挑戦する」。2017年9月14日に都内で開いた記者発表会で、マツダ社長の小飼雅道氏がCX-8を投入する狙いを語った(図2)。

図2 マツダ社長の小飼雅道氏
図2 マツダ社長の小飼雅道氏
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 「多人数車=“箱車”の常識を変えたい」――。開発責任者を務めたマツダ商品本部主査の松岡英樹氏は意気込む。CX-8の開発を始めたのは「2014年ごろ」(同氏)。先行して北米向けの大型SUV「CX-9」の開発が進んでおり、「CX-9のプラットフォームを活用しながら、日本市場に合った3列シートのSUVを検討することになった」(同氏)という。

 車両開発と並行してマツダは、ミニバン市場からの撤退を決めた。2016年に「MPV」の販売を終了しており、2017年9月末で「ビアンテ」の生産を止める。残る「プレマシー」も2017年度内に生産を終える計画だ。