ダイハツの新型「ブーン」
図1 ダイハツの新型「ブーン」
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トヨタの新型「パッソ」
図2 トヨタの新型「パッソ」
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 ダイハツ工業とトヨタ自動車が2016年4月12日に発売した小型車の新型「ブーン/パッソ」は、ダイハツが軽自動車向けに開発してきた低燃費技術を活用し、ガソリンエンジン車(軽自動車を除く2輪駆動車)で最高となる28.0km/LのJC08モード燃費を達成した(図1、図2)。燃費は先代より1.5%向上した。

 燃費の改善に大きく寄与したのが、エンジンの圧縮比を先代の11.5から12.5に高めたことである。「デュアルインジェクター」の採用や、排ガスを再利用して燃費向上を図る「EGR(排ガス再循環)システム」の改良などで実現した。

 新型車のエンジンは排気量1.0Lで直列3気筒の「1KR-FE型」であり、先代と同じ型式だが、ダイハツの軽自動車「ミライース」のエンジンに搭載しているデュアルインジェクターを採用した。1気筒当たり2本のインジェクター(噴射装置)を使って燃焼室に燃料を噴射するものである。