スズキの新型軽自動車「ワゴンR」は、自動ブレーキ用センサーとして単眼カメラと赤外線レーザーを一体化したセンサーユニットを採用した(図1、2)。同社は2015年から2016年にかけてステレオカメラを推してきたが、コストや小型化を優先して方針を転換したようだ。

図1 スズキの新型「ワゴンR」
図1 スズキの新型「ワゴンR」
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図2 単眼カメラと赤外線レーザーを組み合わせたセンサーユニット
図2 単眼カメラと赤外線レーザーを組み合わせたセンサーユニット
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 2015年5月に部分改良して発売した軽自動車「スペーシア」を手始めに、スズキは小型車「ソリオ」や軽自動車「ハスラー」などに、自動ブレーキ用センサーとしてステレオカメラを搭載してきた(関連記事:軽自動車初のステレオカメラ搭載)。

 ステレオカメラは歩行者や車両を高い精度で認識できる特徴がある一方で、部品コストの面では不利になる。自動ブレーキのシステム価格は、スペーシアで7万5600円。同社の担当者は「赤字覚悟の戦略的な価格設定」と表現したが、それまで採用していた赤外線レーダーを用いたシステムに比べて3倍以上の引き上げとなっていた。