スズキは新型「ワゴンR」に、排水機能付きの傘立てを搭載した(関連記事:ワゴンR 記事一覧) 。利用者にとっての使いやすさを高める、“地味だが便利”な機能である。軽自動車への搭載は初めて。後席の左右ドアポケットに設けた空間に傘を挿す。傘から流れ落ちた雨水は、ドア内の管を通り車外へ流れ落ちる(図1)。試乗会でその実力を試した。

図1 後席ドアポケットに傘を挿すと、雨水は車外へ流れ落ちた
図1 後席ドアポケットに傘を挿すと、雨水は車外へ流れ落ちた
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 雨水の排水には、従来から存在するパワーウインドーの水抜き用の管を利用している。ドアポケットの底に新たに設けた穴と、既存の管とをつなげる仕組みにした。部品や加工の追加を最小限にとどめることで、コストの上昇を抑えた。

 排水用の穴は、ドア周りの気密性を高めるパッキンより車外側に位置する。そのためドアを閉めている状態でも傘立てに落ちた雨水が車内に侵入しにくい。実際にドアポケットに水を垂らしてみると、確かにサイドシルを伝って車外へ流れ落ちた(図2、3)。後部座席のフロアマットを雨水で濡らす不満は、確かに解消できそうだ。

図2 ドアを閉めた状態
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図3 ドアとサイドシルの隙間から排水する
図3 ドアとサイドシルの隙間から排水する
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