用語解説

 汎用エンジニアリング・プラスチックの一種。分子内にエステル基をもつ結晶性の熱可塑性樹脂である。エチレングリコールと,ナフサなどを原料としたテレフタル酸(誘導体)を溶融重合させて作る。

 1941年に英国で発明され,その後1948年に英ICI社,そして米Du Pont社が合成繊維用に開発,現在まで改良が続いている。その透明性や強靭性,耐熱性などの特徴から,各種のフィルム(磁気テープの基材など)や繊維,飲料容器(いわゆるペットボトル)などに多用されている。

 多彩な用途で使われ始める一方で,射出成形材料としての実用化は遅れていた。結晶化速度が遅いために成形品の耐熱性などが十分でなく,衝撃に対する強度も不足することが多かったからである。ところが,PETに結晶化を促進する核材とガラス繊維を配合する技術が開発され,事情が変わった。この強化PETは十分な耐熱性,耐衝撃性を備えており,コネクタやスイッチ類など,用途が一気に広がった。

 なお,PETは加熱溶融時に水分が存在すると加水分解を起こし,強度の低下を招くので注意が必要である。成形に先立ち,原材料を乾燥機などで予備乾燥させてから使う。

供給・開発状況

2005/08/08

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