「スマホでヘルスケア」――。2013年夏、国民的人気アイドルグループを起用したテレビCMで、このフレーズが連呼された。

up
米Jawbone社の「UP」

 まるでブレスレッドやイヤリングといったアクセサリーのように、腕や耳に小型の専用端末を常時装着しておくだけで、日々の活動量や睡眠状態などを記録できる。このような端末が2013年になって続々と登場し、大きな話題を集めた。ソフトバンクモバイルの「Fitbit Flex」、米Jawbone社の「UP」、エムティーアイの「カラダフィット」などが、その好例だ。

 これらの端末の特徴は、単にアクセサリーのような外観だけではない。スマートフォンと簡単に連携できることである。利用者がほとんど意識することなく、身に着けた端末で測定したデータがスマートフォンに送られ、スマートフォンのアプリケーション・ソフトウエア(以下、アプリ)を利用して測定結果を見ることができる。冒頭のフレーズは、まさにこのような新たなヘルスケアのスタイルを表現したものだ。

 このように、スマートフォンのアプリと連動する携帯機器を「アプセサリー」と呼ぶことがある。アプリとアクセサリーを組み合わせた造語である。

新たな商品企画が可能に

 アプセサリーが続々と登場し始めるキッカケとなったのが、米Apple社の「iPhone 4S」である。