プロジェクト自体の収益性を評価して資金を提供する融資の手法。企業が金融機関から融資を受ける場合、最も一般的なのは、「コーポレートファイナンス」で、企業の持つ資産を評価しその信用力に応じて融資する。これに対し、プロジェクトファイナンスは、実施する企業の資産評価にかかわりなく、実施するプロジェクトが生み出すキャッシュフローから返済することを前提に融資する。借り手の返済が事業に関わる財産に限定され、債務全体の返済責任を負わない「ノンリコースローン」の1つ。
 融資した銀行にとっては、プロジェクトの収益性が悪化したり、破綻したりすると資金を回収できなくなる。このためプロジェクトファイナンスでは、金融機関は事業リスクを最小化することを融資の条件とする。メガソーラー事業の場合、天災被害に備えて保険会社と契約するほか、設計・施工を取り仕切った会社や、太陽光パネルやパワーコンディショナー(PCS)など機器の製造会社に対して、それぞれの責任範囲を明確化し、性能が低下した場合などの保証契約を結ぶ。

メガソーラーのプロジェクトファイナンスで国内1号となった大分市の案件
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