• BPnet
  • ビジネス
  • PC
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
技術経営 技術者が知っておきたい経営と市場の最新情報
 
三宅 常之=Tech-On!
2013/01/15 00:00
1/1ページ

 自前で開発したもの以外を受け入れない姿勢を指す。not invented hereの略。元来は否定的な意味合いで使われてきたが、今後、時代や業界によって肯定的な意味合いで使われるようになるのではないか、と記者は考える。

 エレクトロニクス・IT業界では、研究開発における自前主義が組織に衰退をもたらすとの論調がある。革新につながる技術は従来は主に欧米で生まれていたが、1980年代以降、日本でも頻繁に誕生するようになった。また、大きな研究機関・組織だけではなく、ベンチャーや個人からも提案された。当時、自前主義に陥っていた欧米の大企業は、組織の外で生まれた“革新の種”を見逃す可能性が以前よりも高くなったといえる。同様の環境変化は、1990年代以降の日本の大企業にも起こっている。NIHは、大企業病の一つの症状として語られることがあった。今や、多くの企業や研究機関は、オープン・イノベーションを志向している。

 2000年代後半、エレクトロニクス・IT業界では、米Apple社がオープンではない成功モデルを作ったように見える。同社は、中核技術開発で自前主義を貫いている。「iPhone 5」では、薄型化に向くインセル・パネルを自ら開発して特許を取得した(有料読者限定の関連記事)。しかも中核技術獲得のための特許や企業の買収は、同業企業と比べて少ない。開発した技術を普及させ、コストダウンのために仲間を募ることにも、それほど熱心ではない。一方、通信方式などの標準化された技術に関しては、業績不振の伝統的企業などの買収で積極的に知的財産権を手に入れている(関連記事)。量産技術開発は外部に委託し、製造を含むサプライ・チェーンの大半は外注である。同社は、新陳代謝が激しく水平分業型の業界構造を前提とした“選択的自前主義”で、クローズド・イノベーションを起こした、と言える。

 現在は、むしろNIH症候群でなければ、消費者が自身では気づかないようなイノベーションを引き起こせないのかもしれない。入手が容易な技術の組み合わせによって出来上がる製品に、目の肥えた消費者は既視感を覚えることがあるためだ。「NIHに固執するパラノイアのみが生き残る」と、自前主義を評価する時代がやって来るのではないか。もっとも、Apple社がもたらしたイノベーションは、いずれ水平分業型の企業が汎用技術で実現できるようになる。その時には、別のイノベーションをNIH固執型の企業が引き起こすに違いない。

【技術者塾】(2/22-23開催)
自動車のモジュール化 2日間実践セミナー

~演習主体で実践力を体得~


モジュラーデザインの第一人者・日野三十四氏による、自動車(自動車部品含む)に特化したモジュール化セミナーです。自動車の事例やテンプレートを基に、演習主体で学びます。設計手順書の作り方とモジュール化の実践的な進め方を習得できます。 詳細は、こちら
日時:2016年2月22、23日 10:00~17:00(両日とも)
会場:Learning Square新橋
主催:日経Automotive
印刷用ページ
コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾
  • スポーツイノベイターズオンライン

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング