蛍光灯代替を狙った,直線形状のLED照明。LED照明市場へ新規参入した企業の多くが,直管型製品を発売している。

 直管型LED照明は取り付け方法によって(1)既設の安定器/インバータを取り外して専用のコンバータに置き換える,(2)既設の安定器/インバータを取り外して配線を直結する,(3)既設の安定器/インバータは取り外さずそのまま取り付ける,の3種類に大別できる。

 (1)と(2)は資格保有者による電気工事が必要。(2)の場合,コンバータは直管内の発光部背面に内蔵されている。(3)は工事不要で容易に取り付けられるが,安定器やインバータでの電力損失があるため総合効率では不利となる。

 新規参入企業が直管型製品に取り組む一方で,古参の照明メーカーは,これらの製品の性能や安全性に疑義を呈する。蛍光灯用の灯具にLED照明を取り付けて,万が一,落下や発火といった事故が発生した場合の責任の所在が明確でない点を問題視している。本来は蛍光灯管以外のものを装着したユーザーの自己責任だが,そういって突き放すのは難しい。