新聞や雑誌,小説といった書籍を,テキスト・データや画像データなどに電子化した「電子書籍コンテンツ」を読むための端末。

 電子書籍端末には,米Amazon.com,Inc.の「Kindle」やソニーの「Reader」といった専用端末がある。KindleやReader以外にも,世界では数多くの専用端末が販売されている。しかし,電子書籍端末は,こうした専用端末だけに限らない。携帯電話機やスマートフォン,電子辞書,ネットブック,携帯型ゲーム機なども選択肢となり得る。2009年5月に,Kindle用の電子書籍コンテンツを米Apple Inc.のiPhoneからも購入できるようになったことは,それを端的に示している。

 「読みやすさ」や「携帯性」などのバランスを考えると,電子書籍端末として候補になるのは画面寸法で3型強~11型強の範囲に存在する端末になりそうだ。ただし,それぞれの端末には利点と欠点がある。このため,どれか一つに絞られていくわけでなく,それぞれの機器が並存することになるとみられる。どの端末が選ばれるかは,コンテンツやサービスの事業者のニーズと,ユーザーのニーズの両面で決まる。