半導体製造 プロセス技術や工場の動向を知るための
 

マスク蒸着とリフトオフとは

マスクジョウチャクトリフトオフ

江刺 正喜=東北大学
2009/05/19 00:00
出典:MEMS テクノロジ 2007、2006年11月発行 、p.258 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
印刷用ページ

レジストにパターンを露光してエッチングするという工程を経ずに,マスクの上から蒸着するだけで直接パターンを形成する方法もある。

 普通,蒸着やスパッタリングで作った膜は,後でエッチングによってパターニングする。しかし,マスク蒸着やリフトオフという手法を使えば,エッチング・プロセスなしで直接,パターンを形成することができる(図1)。

図1 マスク蒸着とリフトオフ
図1 マスク蒸着とリフトオフ

 マスク蒸着は,ステンシル・マスクという穴の開いた金属の板を通して蒸着することにより,基板上に直接,パターンを作る。MEMSの場合,一番最後の工程で電極を付けようとしたとき,基板の表面が立体的に加工されているとフォトリソグラフィがしにくい。このような場合,ステンシル・マスクで電極パターンを付けて終わりにできれば非常に便利である。

 リフトオフは,レジストで作ったパターンに金属を蒸着して,後でレジストを取り去ると,レジストがなかった部分にだけ金属のパターンが残るという手法である。ただし,レジストの側壁がすべて金属膜で覆われてしまうと,レジスト剥離液が浸透できないのでレジストが取れなくなる。これを防ぐため,レジストの上部に庇(ひさし)状の突起を付けたり,レジストを逆テーパ型に作ったりするなどの工夫をしている。

 マスク蒸着やリフトオフは,多層金属のパターンを形成するときに便利である。多層の金属膜はエッチング液に入れたときに局所電池が形成され,電触で下の層だけがエッチングされるなどの不都合が起きる。多層金属膜でパターンを作るときは,エッチングするよりも,マスク蒸着やリフトオフを使った方がうまくいくことが多い。

<技術者塾>
電源制御と主回路の定式化手法(2日間)
~状態平均化法によるコンバータの伝達関数の導出と制御設計の基礎について事例を基にわかりやすく解説~



これまでの電源設計の教科書にはない新しい見地から基礎理論および実践例について解説するとともに、「系の安定度」の問題点と解決手法についても解説します。今年3月に発刊した「スイッチング電源制御設計の基礎」(日経BP社刊)をベースに最新の内容を解説いたします。詳細はこちら

【日時】:2015年9月28~29日 10:00~17:00 (開場9:30)予定
【会場】:化学会館(東京・御茶ノ水)
【主催】:日経エレクトロニクス

コメントする
コメントに関する諸注意(必ずお読みください)
※コメントの掲載は編集部がマニュアルで行っておりますので、即時には反映されません。

マイページ

マイページのご利用には日経テクノロジーオンラインの会員登録が必要です。

マイページでは記事のクリッピング(ブックマーク)、登録したキーワードを含む新着記事の表示(Myキーワード)、登録した連載の新着記事表示(連載ウォッチ)が利用できます。

協力メディア&
関連サイト

  • 日経エレクトロニクス
  • 日経ものづくり
  • 日経Automotive
  • 日経デジタルヘルス
  • メガソーラービジネス
  • 明日をつむぐテクノロジー
  • 新・公民連携最前線
  • 技術者塾

Follow Us

  • Facebook
  • Twitter
  • RSS

お薦めトピック

日経テクノロジーオンラインSpecial

記事ランキング