携帯機器への搭載を狙った非常に小さいプロジェクターのこと。プロジェクターを小さくするために,光源に従来のUHPランプの代わりにLED,あるいはレーザを用いて,電源回路や放熱機構を簡素化したり,光学系を小型化したりしている。LEDを光源とする「ポケット・プロジェクター」は2006年から存在したが,当時は高価な上,消費電力がまだ大きく,実用性が低かった。

 表示素子は通常のプロジェクターと同じ,液晶パネルやDMD(digital micro mirror device)の小型版である。今後は,MEMSミラーを表示素子に使った製品の登場も期待される

 2008年末には,米3M社や台湾Optoma Corp.などが小型で電池駆動の外付けプロジェクターを製品化した。韓国Samsung Electronics Co., Ltd.は,プロジェクターを内蔵した携帯電話機を2009年2月に発表している。いずれも光源にはLEDを採用する。レーザを光源とするピコ・プロジェクターの開発も進んでいるが,2009年2月時点ではまだ製品化されていない。