さまざまな活動によって生じる温室効果ガスのうち,直接削減することが難しい分について,その吸収や排出削減に効果がある他の活動を支援することで埋め合わせること。

 具体的な活動としては,CO2吸収源となる森林保護活動や温室効果ガス排出量の少ないエネルギー事業への投資,発展途上国における温室効果ガス排出削減プロジェクトの支援などがある。個人や企業などが自主的に取り組むもので,温室効果ガス排出量を認識し,削減意欲を高めるために有効とされている。

 欧米ではカーボン・オフセットを組み込んだ商品やサービスが既に普及しつつあり,日本でも,カーボン・オフセットのための寄付金を含めた旅行ツアーや年賀はがきなどが販売され始めた。ただし,オフセットするための温室効果ガス削減活動が,実際には機能していない場合があるなどの課題も指摘されている。