非線形光学効果の一つで,原子や分子が同時に2個の光子を吸収し,基底状態から励起状態に遷移する現象のこと。

 ある種の高分子は,2光子吸収で励起した後に,分子構造を変化させたり,蛍光を発したりする。こうした高分子を記録材料に用いることで,記録層の総数が数十~数百にもなる多層光ディスクを実現する研究が進んでいる。

 記録層の数を増やせるのは,2光子吸収に伴う反応を,レーザ光の焦点の狭い範囲に限定できるためだ。上下の記録層の間で干渉が起こりにくくなるため,層と層との間隔を狭めやすくなる。