Path-based algorithm

 回路グラフの最長路長および最短路長の分布を求めるためにソースからシンクへのパスを1本ずつ調べる手法である。利点は次の通り。

  • 遅延の計算において信号の遷移時間を考慮することができる。
  • 再収斂(しゅうれん)パスなどの相関を自然に考慮できる。
  • 論理も考慮できる。
  • 偽パスの取り扱いも容易。

 ただし,課題もある。パスの個数がグラフの規模に対して指数関数的に増加するため,効率よく計算できるアルゴリズムが必要なことである。また,そのためにはクリティカルパスの効率的な抽出が必要である。

回路グラフのi番目のパスの遅延をDiとする。遅延制約を次のように与える。

このときこの回路のParametric Yieldは次式で計算される。