dummy metal fill

 化学的機械的研磨(CMP:chemical mechanical polishing)を行う際に,チップの平坦性を向上させる目的で,電気信号の伝達とは無関係の金属(メタル)をレイアウトに挿入すること。単にメタル・フィル(metal fill)と呼ばれることも多い。

 LSIの製造工程において,多層配線プロセスの各層を平坦にするためにCMP処理が行われる。その研磨工程においては,配線のメタル材料の分布がチップ全体にわたってほぼ均一であるほうが望ましい。分布が不均一だと,メタル材料と絶縁体の材質の違いにより,断面構造の高低差が著しくなってしまうためである。そこで,一般に配線のない領域に対してダミー・メタルを挿入し,メタル密度を均一する処理が行われている。これをダミー・メタル挿入という。


ダミー・メタル挿入例