electromigration

 正確にはエレクトロマイグレーション。LSIやプリント基板などを長く使っているうちに,配線中の金属原子にそこを流れる電子が衝突することなどによって原子が少しずつ移動する現象である。

 金属原子の周囲への溶出によって断線が起こったり,逆に短絡を起こしたりするので注意が必要である。例えば,常に電位差があって近接している金属配線があって,樹脂中のイオンの存在や高温多湿といった環境条件の影響で,電界方向に沿って金属配線を隔てている樹脂中に金属の枝のようなものが伸びていって最後に短絡を起こすといった事故がたびたび報告されている。

 →2002年に起こった富士通HDD問題