ICチップは通常,まずリード線とともにプラスチックなどのパッケージに封入し,それをプリント配線基板に実装する。これに対してベアチップ実装は,チップの状態のまま基板に実装する。チップ上の電極とプリント基板の電極を接続する方法としては,ワイヤボンディング,TAB(tape automated bonding),フリップチップなどの方法がある。

 TABはリード線を備えたフィルムを用いる方法で,内側リードにICチップを接続,外側リードをプリント基板に接続する。内側リードとICチップの接続にはバンプと呼ばれる直径が数十μmの金属粒子を用いる。ICチップの電極にバンプを形成,加熱して溶融させ,さらに圧着して接続する。外側リードの接続にはハンダ付けのほか,導電性フィルムを用いる。

 フリップチップはICチップをプリント基板に直接,接続する方法。ICチップの電極部分にバンプを形成しておき,プリント基板側の電極と接続する。引きはがれにくいよう,ハンダや樹脂などの補強的な接合を行ってバンプ接続部を補強する。