端子を4個持つコンデンサ。一般的なコンデンサは1組の電極に対して陽極端子と陰極端子をそれぞれ1個ずつ備える。4端子コンデンサの場合,陽極端子と陰極端子をそれぞれ2個ずつ備える。2個の端子は入力端子と出力端子となっている。つまり,陽極入力端子,陽極出力端子,陰極入力端子,陰極出力端子の合計4端子を持つ。コンデンサの電極内に信号などの電流が流れて,高周波雑音を除去できる。

 CPUなどの負荷側の電源層と,DC-DCコンバータなどの電源供給側の電源層を分離する「電源分離」を実行する際,4端子コンデンサを用いることができる。電源分離すれば,CPUなどで発生する雑音の外部への広がりを抑えることができる。電源分離に用いる場合は,4端子コンデンサの陽極入力端子を電源供給側の電源層に,陽極出力端子を負荷側の電源層に,陰極入力端子を電源供給側の接地層に,陰極出力端子を負荷側の接地層に接続する。

 このほか,電解コンデンサの極性を間違えないための措置として4個の端子を設ける場合や,1個の端子に対して2本の線を接続するために便宜上4個の端子を設けている場合もある。