マイクロプロセサの内部回路を制御するソフトウエア。主にCISC型のマイクロプロセサに採用されている。命令を複数のサブ命令から成るマイクロコードに変換して実行することで,複雑な命令を定義しやすくなる。このほか,マイクロアーキテクチャの変更に柔軟に対応できるようになる。

 これに対して,各命令をワイヤド論理回路で実行する方法もある。RISC型のマイクロプロセサに採用されている。処理速度が速いのが利点である。一般に,単純な命令はワイヤド論理回路で処理し,複雑な命令の処理にはマイクロコードを用いる。米Intel Corp.は1978年に発表した「8086」でマイクロコードを初めて採用した。Intel社と米Advanced Micro Devices,Inc.はマイクロコードの知的財産権をめぐって争った歴史がある。