化学反応速度の温度依存性を予測する。部品の経年劣化の主因が温度である場合,部品の寿命τはアレニウスの式「τ=A・exp(Ea/kT)」(A,Ea:故障モードごとに固有の定数,T:絶対温度,k:ボルツマン定数)で近似できる。加速試験を行ったり,部品の寿命を推定したりする際に利用する。

 一般には,使用環境の温度が10℃下がると寿命は2倍に伸びるという「10℃2倍則」として寿命を算出するのに使われることが多い。例えば,Al電解コンデンサの場合,「105℃2000時間」といった寿命が公表されている。95℃であれば寿命は4000時間,85℃であれば8000時間,75℃であれば1万6000時間,65℃であれば3万2000時間となる。

図 一般的なAl電解コンデンサの寿命を,アレニウスの法則(10℃2倍速)によって推定した例
図 一般的なAl電解コンデンサの寿命を,アレニウスの法則(10℃2倍速)によって推定した例