自発分極を持つ液晶分子を利用する液晶パネル。高速応答性能や視野角の広さなどの特徴を持つ。不揮発(メモリ)性を持てるという特徴もある。TN型液晶パネルなどに対する競合技術である。

 不揮発性は(1)電圧を印加しないときのガラス基板付近の液晶分子の配向角を,電圧を印加した状態と同等に大きくする,(2)2枚のガラス基板間隔を狭くする,などの条件下で現れる。

 不揮発性を持つ点では,いわゆる「電子ペーパー」と似ているが,原理的にはバックライトを用いる「透過型」や「半透過型」といったような通常の液晶パネルと同じ使い方ができる点が大きく異なる。