HDT

 材料の物理的な耐熱性を基本とした工業的指標。ASTMの規格が標準となっている(JISもASTM準拠)。

 加熱浴槽中で試験片に3点荷重によって1.82MPa(18.6kgf/cm2)または0.46MPa(4.7kgf/cm2)の荷重を加え,2℃/minで温度を上げていく。すると,一般に被測定材料の機械的強度が下がるので試験片は徐々にたわむ。この変位量が0.254mmに達する温度を「荷重たわみ温度」とする。熱変形温度,加熱変形温度ともいう。

 このほか共通のアイデアに基づいた規格にビカット軟化温度がある。針先の面積1mm2の針に9.8N(1kgf)の荷重をかけて温度を50℃/h の速さで徐々に上げ,針が1mmの深さまで沈んだ温度をいう。