ナノインプリント技術
ナノインプリントギジュツ
金型に刻み込んだ寸法が数十nm〜数百nmの凹凸を,基板上に塗布した樹脂材料に押し付けて形状を転写する技術。転写の工程は数分で終了し,同じ形状の部品を短時間で大量に作り出せる。ナノインプリント技術で使う金型は通常,電子線露光技術とエッチング技術を使って作る(図1)。
ナノインプリント技術の利点は,さまざまな特徴を備える部品を,リソグラフィとエッチングを使う従来のパターン形成技術に比べて低コストで作れる点である(図2)。その代表例が各種の光学部品であり,光の反射防止機能をディスプレイの各部品に設けたり,1/4波長板を他の光学部品の表面に作り込んだりできる。製造コストを低減できるのは,ナノインプリント技術で使う装置の構成が簡便で従来技術の装置に比べて安くなる上,製造時間も圧倒的に短くなるからである。またナノインプリント技術では,リソグラフィ技術やエッチング技術と比べて,形成できるパターンの種類が多く,逆テーパー状を除けば,ほとんどの形状を実現可能といわれる。
一方,ナノインプリント技術の現状での難点は,パターンの加工寸法や精度などがリソグラフィ技術に劣ることである。パターンに熱応力や機械的な応力が加わったり,装置によってはパターンを形成する場所に金型を直接位置合わせできなかったりするためである。現在この点については,これまでの主流である熱式に比べて,位置合わせ精度の高い紫外線照射式を用いるなどして改良を進めている(表)。紫外線照射式では,金型を押し付ける圧力が低く,室温でパターンを形成するため応力の影響が小さい。透明の金型を使うので基板と金型の位置合わせもしやすい。

図1 ナノインプリント技術で使う金型の製造工程

図2 ナノインプリント技術の応用例
表 材料選択の幅が広い熱式と位置合わせ精度を高められる紫外線照射式
(図1,図2,表とも日経エレクトロニクス2004年4月26日号より抜粋)
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