field emission display

 FEDは,液晶ディスプレイやPDPと同じく薄型ディスプレイの1方式。発光原理はCRTのそれに近い。すなわち,電子源から電子ビームを放射し,蛍光体に当てて発光させる。ただし,CRTが持つ電子源が1つだけであるのに対し,FEDは表示するドットの数だけ電子源を配置する点に違いがある。CRTのように電子ビームを面上に走査させるためのスペースが必要ない分,ディスプレイを薄くできる。

 陰極材料にもCRTと違いがある。CRTではフィラメントを熱くして電子を放出する熱陰極を使うのに対し,FEDは,高電圧を加えて電子を取り出す冷陰極を使う。特徴は,視野角が広い,応答時間がnsオーダと短い,消費電力が低いといった点である。

表 電子放出源の違いによるFEDパネルの分類
2004年11月8日号より抜粋 電子放出源の違いによるFEDパネルの分類