MeeGoはAndroidよりもオープンなOSを目指すのか
2010年5月6日に開催されたモバイル関連技術者向けのイベントで,米Linux FoundationやフィンランドNokia Corp.は携帯端末向けのオープンソースOS「MeeGo」に関するプレゼンテーションを行った。MeeGoは米Intel Corp.が手掛けていた「Moblin」と,Nokia社が手掛けていた「Maemo」を統合し,改良を加えたものである( Tech-On!関連記事)。両社は特にMeeGoのオープン性をアピールし,米Apple Inc.のiPhone OSへの対抗心を見せていたが,個人的にはMeeGoの本当の競争相手はiPhone OSではなくAndroidだと思っている。ただし,携帯端末業界,特に携帯電話事業者はAndroidよりもオープンなOSを本当に欲しがっているのだろうか。
米Google Inc.がAndroidを開発した企業を買収し,Open Handset Allianceを組織して以来,Androidはオープン性を「売り」にしている。これに対して,業界内では「Androidは本当にオープンなのか」という声が挙がっている。中国移動(China Mobile)などがAndroidをベースに開発した「Ophone」( Tech-On!関連記事)のように,Androidはユーザー・インターフェース(UI)やWebサービスを自由に変えることが可能である。また,Google社は自らが運営するAndroid向けのアプリケーションのオンライン店舗について,他社よりも「はるかにオープン」としている。だが,業界関係者によると,携帯電話機メーカーがGoogle社のUIとWebサービスを携帯電話機で採用するためには,その携帯電話機に「with Google」というロゴマークを張ることを条件としているという。こうした姿勢について「Google社の締め付けは強い」と多くの業界関係者は感じている。(携帯端末市場の調査会社である米Vision Mobile社による関連記事は(こちら)。
一方,MeeGoの関係者は,MeeGoは単にソースコードを公開するだけではなく,オープン性を高めるための工夫をいくつも盛り込んでいるという。例えば,MeeGoの製品ロードマップを決める際は,決定プロセスもWebサイト上に公開する。また,メンバー企業に限定してコードを提供することはせず,すべてのコードを完全にオープンにするという。開発ソフトウエア・ツールもオープンソースの製品に限っている。
オープン性が高くなるほど,開発者は喜ぶことだろう。ただし,特に米国では,携帯電話事業者は以前からオープン性を高めることに対して大いに歓迎しているわけではなさそうだ。彼らにとってAndroidは,無線接続サービスの魅力を高めるための武器になっている。たとえば,Google社が提供する人気のあるさまざまなアプリケーションを携帯電話機に搭載することができる。今のところ,特にオープンなOSは必要なさそうで,携帯電話事業者もAndroidよりオープンなOSを欲しがっていないのではないかと思う。
携帯端末業界の今後の大きなチャレンジは,Apple社に負けないように,消費者を魅了させる製品やWebサービスを提供することである。携帯端末業界がこの目標を達成するために,高いオープン性を売りにするMeeGoが果たしてどれだけ貢献できるのか,注目してきたい。


















