日本メーカーが作らない,あの次世代家電
いきなり私事で恐縮ですが,昨年夏,自宅に「ロボット」を招きました。ロボットといっても2足歩行するタイプでなく,床を這い回る円盤型の「お掃除ロボット」です。米メーカー製で価格は数万円。本当に機能するかどうか分からない段階でのこの値段はずいぶん高価に思えたのですが,ある家電量販店のポイント・カードにたまったポイントを急いで消化する必要性に迫られ,「エイヤ!」と衝動買いしてしまいました。
衝動買いはたいてい後悔するものですが,今回は違いました。想像以上にうまく機能し,床を掃除する必要性が劇的に減ったのです。実際,ボタン一つ押すだけで,部屋はもちろん,台所や洗面台の複雑な間取りをくまなく動いて掃除してくれます。ロボット自身が部屋や廊下の形を自律的に学習し,どこをどれだけ動いたかを把握しているようです。そして,多少の障害物は乗り越えて進み,掃除が終わると自分で充電器に戻ります。掃除の後,ホコリはほとんど残りません。自分で掃除してもここまでにするのはなかなかできないことです。
もちろん,ロボットを動作させる前に部屋の整理は多少必要です。特に,ヒモ状のものがあると,その片方を吸い込んで,釣られた魚のように動けなくなってしまいます(最新機種ではこの課題もほぼ解決したようです)。その点だけ気を付ければ,ほとんどトラブルは起こらないのです。購入してから約半年(3カ月半ほど留守にしていた分を除く),週一度のペースで使っていますが満足度は高いです。
ロボットのこうした機能を実現しているのが,メーカーによれば「壁センサ」「段差センサ」「ゴミ・センサ」「赤外線センサ」など数十個あるというセンサ群(関連記事)。これだけのセンサ機能を詰め込んでちゃんと動作させ,価格が数万円なら「高い」とは言えないかもしれません。既に,このメーカーの製品だけで世界で300万台,日本でも数万台が売れているそうです。日本で認知度がもう少し高まれば,冷蔵庫,洗濯機,テレビ,自動車,パソコンの次ぐらいに重要な家電として普及する可能性は大いにありそうです。
こうしたセンサとロボットの関係は,2009年5月27〜28日に日経エレクトロニクス誌などが主催する「センサ・シンポジウム 2009」でも,主要なテーマの一つです。センサは,今後の家電製品の機能やユーザー・インタフェース,そしてビルの管理システムに至るまで,さまざまな業種の将来を左右する存在。センサの今後の発展に関心のある方はぜひ,同シンポジウムに足を運んでいただきたいです。
















