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日経Automotive Technology雑誌ブログ

ガンバレGM、日本のために

2008/11/07 17:17
浜田 基彦=日経Automotive Technology
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 床屋で隣りの客が話している。「GM(ゼネラル・モーターズ)はどうなるのかね」「どことくっつくんだい」「この際なくなっちめえば日本の天下だな」。江戸っ子は威勢がいい。

 いけない、いけない。GMは、なくしてはいけない相手、少なくとも、米国市場では抜いてもいけない相手なのだ。

 これは10年来の持論だが、周囲からは「どこかで聞いたか、読んだことがあるような…」という声がある。こんなココロザシの低い、利己的な考え方、放言ならともかく、どこかに書いては品格を問われる気がする。誰かが言っていたのかもしれない。オリジナルでないとすれば残念だが、自論でなくとも持論ではある。「あちこちでこんな考えが…」ということで読んでいただきたい。

ユルイ市場のおかげです

 トヨタ自動車もさすがに対米輸出が赤字になったようだが、これまでずっと、日本の自動車産業は対米輸出で儲けてきた。北米市場にはGMがある。100年を超える歴史があって、レガシーコストが大きい。しかも、ほぼ毎年リストラを繰り返している。「禁煙100回目」自慢と同じで、リストラが進まない証拠である。

 北米市場で、GMをはじめとするビッグスリー(もう死語でしょうか?)が、彼らなりのコスト構造に基づいて価格をつける。日本の基準では高めだ。後から入ってきた日本メーカーは、それを見ながら価格を決められる。「乾いた雑巾を絞った」日本メーカーは大きな利幅を取れることになる。日本の自動車メーカーが北米市場で利益を出してきたのは“逆プライスリーダー”であるGM様のおかげである。

 GMがいない、いや、進出はしているのだがほとんど存在感のない日本市場では、日本メーカー同士が激しい価格競争をしている。お互い「乾いた雑巾」なのだから、価格設定はギリギリで、利幅は薄い。

 為替の変動があっても、日本メーカーの現地生産率は高いから、この構図は簡単には崩れないだろう。だからGMには元気でいてほしい。ユルい市場を作り続けてほしい。床屋で赤の他人に議論を吹きかけるほど熱血ではないのだが、GMが簡単になくなってもらっては困る。

 買い手が誰かにもよるのだが、GMは今度こそリストラに成功するかもしれない。ユルい市場を作る力がなくなった時、日本にとって存在価値はない。その時に本当のつぶし合い、全面戦争になるのだろうが、今はその時期ではない。まだまだGMには米国市場に君臨していてほしい。利己的でホントにすみません。

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