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日経Automotive Technology雑誌ブログ

進化する可変バルブ機構

2007/04/02 21:26
鶴原 吉郎=日経Automotive Technology
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 日産自動車がニューヨークモーターショーに出展する新型「Infiniti G37 Coupe」に、連続可変バルブタイミング機構と吸気側の可変バルブリフト機構を組み合わせた「VVEL(Variable Valve Event and Lift)」を採用しました(関連記事)。ドイツBMW社が実用化している「Valvetronic」が、ようやく日本車にも波及してきた格好です。日産だけではありません。トヨタが今年全面改良する「ノア/ヴォクシー」で、ホンダが今年全面改良する「アコード」で、同様の機能を実現する可変バルブ機構を採用する計画と言われています。

 驚いたのは、この機構によって、燃費がベースエンジンよりも約10%も向上していることです。その理由について日産は、従来のスロットルバルブではなく、吸気バルブで吸入空気量を直接コントロールすることで、吸気抵抗(ポンピングロス)を低減するとともに、中低負荷運転時に吸気バルブリフト量を小さくしてカム駆動摩擦を低減した、と説明しています。燃費向上に効果があるとされるエンジンの直噴化や、無段変速機(CVT)の採用も、単独ではそれぞれ5〜8%程度の燃費向上効果しか見込めない(直噴は理論混合比の場合)のに対して、非常に大きい燃費向上効果だといえるでしょう。

 日本や欧州の新しい燃費規制では、向こう5年くらいの間に、3割程度の燃費向上を求めています。そのために、日産のVVELのような機構は不可欠の技術になりそうです。ただ、そうなってくると気になるのが、バルブの動きを電磁石で制御する電磁バルブの行方です。電磁バルブは、燃費や出力を飛躍的に高める可能性のある技術として、ホンダをはじめ、さまざまな企業で活発に研究されています。VVELのような機構が実用化されると、電磁バルブで可能なことのかなりの部分を、機械的に実現できてしまう感じがします。VVELのような機構が実用化されても、なお電磁バルブには意味があるのか、興味は尽きません。

 すでに当サイトでお知らせしているように、日経Automotive Technologyは創刊3周年を迎える2007年5月23日発行号より、発行頻度をこれまでの季刊(3カ月に1回の発行)から隔月刊(2カ月に1回の発行)へと増やします。隔月化第1号の特集テーマは「2020年のパワートレーン」。完成車メーカー6社の研究開発リーダーへのインタビューを通して、こうした可変バルブ機構を含めたパワートレーンの近未来を占います。さらにパワーアップする日経Automotive Technologyを、ぜひよろしくお願いいたします。

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