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データセンターのストレージ向けに新材料導入による低電力化を追求

2013/09/04 00:00
出典:日経BP半導体リサーチ/日経エレクトロニクス別冊「半導体ストレージ 2014」、2013年7月31日発刊 、pp.158-167 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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著者| 高浦 則克
 超低電圧デバイス技術研究組合(LEAP)

 インターネットの普及とIT(情報処理技術)の進化によって生まれた大容量かつ多様なデータ、いわゆるビッグデータに注目が集まっている注1)。国内のデータセンターにおける消費電力とデータ容量のトレンドを図1に示した。ビックデータを効率良く記憶し、利用するニーズに応えるために、国内のディスク・ストレージ容量は、2020年には2011年の45倍に増大すると予想されている。これに伴い、データを低電力かつ高速に処理する技術のニーズが高まっている。

注1)ビッグデータとは、インターネットの普及とITの進化によって生まれた、これまで企業が扱ってきたデータに比べて大容量かつ多様なデータを扱う新たな仕組みを指す。その特性はデータの量と頻度(更新速度)、多様性(データの種類)によって表現される。(日立製作所ホームページ http://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/column/column01.htmlから)

図1 国内データセンターの消費電力とデータ容量のトレンド
[画像のクリックで拡大表示]

 外部記憶装置のデータ転送速度のトレンドを図2に示す。現在のディスク・ストレージの主流はHDDだが、より高性能なストレージ・デバイスであるSSD(solid state drive)に置き換える動きが進んでいる。SSDに用いるNANDフラッシュ・メモリは、多値(2ビット/セル)記憶によって大容量化を実現している注2)。しかしながら、高い内部電圧が必要なため、消費電力が大きいという課題がある。そのため、現行のSSDでは、単位電力当たりのデータ転送速度の要求を2015年以降に満たせなくなると予想される。

注2)多値記憶とは、一つのメモリ・セル当たりに2ビット以上のデータを記憶させる技術。基本となる1ビット記憶(single level cell:SLC)に対して、現行NANDフラッシュ・メモリでは2ビット記憶(multi level cell:MLC)が主流となっている。多値記憶では、メモリ・セルのしきい値電圧を多値にするため、より高電圧で長時間の動作に耐える記憶素子技術が求められる。

図2 外部記憶装置のデータ転送速度のトレンド

 この傾向は、データセンターの最上位のストレージ階層(Tier0)において特に顕著だ(図3)。Tier0に保存されるデータ量は、データセンターに保存される全データ量の5%にすぎないが、アクセスの80%が集中する。この階層の高速化と電力削減が本質的に重要であるわけだ。そこで、これまでにない高速で低電力そして高信頼な次世代のSSDが求められている。

図3 データセンターのストレージ階層

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