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SSDのアーキテクチャを刷新、NANDの真の力を引き出す

2013/08/26 00:00
出典:日経BP半導体リサーチ/日経エレクトロニクス別冊「半導体ストレージ 2014」、2013年7月31日発刊 、pp.90-101 (記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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著者| 長谷川 猛
 フュージョンアイオー インターナショナルセールス APAC ジャパン

 デジタル・カメラや携帯電話機、音楽プレーヤーなど、さまざまなデジタル機器にNANDフラッシュ・メモリが採用され始めた時、NANDフラッシュ・メモリを搭載した次世代の記憶デバイスとしてSSD(solid state drive)が登場した。SSDは、これまで2次記憶装置として利用されてきたHDDのインタフェース部分を継承しながら、記憶メディアとしては磁気ディスクではなく、NANDフラッシュ・メモリを採用したものである。

  SSDによってNANDフラッシュ・メモリをストレージとして利用できるようにはなった。しかし、SSDのデザインは、NANDフラッシュ・メモリの用途を2次記憶装置に限定してしまったという側面を否めない。

 2006年、このSSDの設計思想に異議を唱え、新たな発想でNANDフラッシュ・メモリをコンピュータ・システムに組み込むビジョンを持ったスタートアップ企業が、米国ユタ州ソルトレイクシティに生まれた。米Fusion Multimedia Systems社、後の米Fusion-io社である。Fusion-io社のビジョンは、SSDのような「ストレージとしてのフラッシュ」ではなく「メモリとしてのフラッシュ」を実現することである。

  コンピュータで何らかの大量の計算を行う際、処理の流れは、次の(1)~(3)になる。(1)ストレージからメモリにデータをロードする。(2)メモリ上で計算を行う。(3) 計算結果をメモリ上からストレージにセーブする。

  このうち、HDDのインタフェースを継承しつつ、メディアを磁性体ディスクからNANDフラッシュ・メモリに置き換えたSSDによって、(1)と(3)のストレージ部分に不揮発性メモリ技術が適用された。しかし、HDDの延長線上にあるSSD では、(2 )の計算時に必要となるメモリティアへの利用に向かないのはお分かりだろう。

  Fusion-io社は、コンピュータの1次記憶装置であるDRAMをNANDフラッシュによって補完するメモリティア技術を開発した(図1)。ストレージの発想ではなく、メモリの発想から始まった我々の技術は、当初はSSDと同様のブロック・デバイスとしてユーザーに提供される形となった。しかし、その新しいデバイスが「NANDフラッシュ・メモリでありながら、SSDよりも桁違いに速い」と、コンピュータ業界に大きな驚きを与えたのである。

図1 新たなメモリティア
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