米ゼネラル・エレクトリック(GE)は8月20日、米国カリフォルニア州に、GEにとって最大規模となる出力30MWの蓄電池システムを供給すると発表した。太陽光発電による出力変動(solar ramping)の調整などに使われる。
蓄電池システムの納入先は米Coachella Energy Storage Partners社となる。同社は、電力会社である Imperial Irrigation District社向けのエネルギー貯蔵システムの一環として使う。
設置場所は、サンディエゴから東に約100マイルの距離にあるインペリアル・バレー(Imperial Valley)。
太陽光発電による出力変動(solar ramping)、周波数変動に対する調整、電力の需給バランス調整、停電状態からの復旧機能(black start capability)などに活用する。ガスタービン発電と連携して運用することで、Imperial Irrigation District社の電力網の信頼性を向上させる。
GEによると、競争力のある値付けに加え、顧客の要望を満たすために、エネルギー貯蔵のシステムや制御をカスタマイズしている点に強みがあるという。
提供するのは、Liイオン蓄電池のほか、パワーコンディショナー(PCS)、変圧昇圧器、中電圧対応の開閉器などと、これらを統合する制御システムとなる。Liイオン蓄電池は、専用の筐体に収めて設置する。
2016年初頭に設置を開始し、2016年第3四半期に商業運転を開始する予定となっている。運用開始後の18カ月間は、Coachella Energy Storage Partners社の提携企業である、ZGlobal社がシステムを運用する。
Liイオン蓄電池の大型案件の供給契約は、GEにとってここ数カ月間で3件目となる、他の2件は、カリフォルニア州におけるCon Edison Development社向けと、カナダのオンタリオ州におけるConvergent Energy + Power社向けの案件である。