今年(2015年)の「IMID(International Meeting on Information Display)」のカンファレンスでは60のオーラルセッションと2つのポスターセッションがあり、展示会ではLGグループやSamsungグループを含む22の出展があった。25カ国・地域から全部で570の論文(基調講演3件、招待論文160、オーラル論文110、ポスター論文303)が発表され、量的にも質的にも大変充実していた。

 カンファレンスのスペシャルセッションとしては、下記の4つのセッションが新規に設けられた。
(1)Quantum Dots
(2)Advanced TFT Backplanes Technologies
(3)Stretchable/Wearable Displays and Electronics
(4)Transparent and Flexible Displays

 また、これら以外に「Young Leaders Conference」と「PDP Legends」という2つの特別セッションが開催された。この2つはイベント的な色彩が強いが、こういう試みもカンファレンスに参加する目的が増えて面白いと思った。

 事前登録者はスポンサー枠のグループ登録者を含めて1686名で、ほぼ例年並の参加者を確保している。最近の韓国経済や韓国企業の厳しい環境を考慮すると、相当健闘した数字だと思う。昨年(2014年)は無かったSamsungグループやLGグループも今年(2015年)は展示を復活させたわけだから、政治的なことも含めて相当な後押しがあったのではないだろうか。ディスプレー業界は韓国が苦労してトップシェアを確保した市場であり、簡単にトップの座は明け渡さないのだという韓国の意気込みを感じた。