軽量型太陽光パネル用に納入したLiイオン蓄電池システム(出所:GSユアサ)
軽量型太陽光パネル用に納入したLiイオン蓄電池システム(出所:GSユアサ)
[画像のクリックで拡大表示]
従来型太陽光パネル用に納入したLiイオン蓄電池付きPCS(出所:GSユアサ)
従来型太陽光パネル用に納入したLiイオン蓄電池付きPCS(出所:GSユアサ)
[画像のクリックで拡大表示]

 GSユアサは7月29日、JR福島駅にLiイオン蓄電池と太陽光発電用のパワーコンディショナー(PCS)を納入したと発表した。東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は、再生可能エネルギーと省エネ技術を駅に導入する「エコステ」プロジェクトを開始しており、JR福島駅はそのモデル駅の1つとなる。
 
 同駅では、2015年4月から「エコステ」として、太陽光パネルや地中熱ヒートポンプ、電気自動車(EV)充電器、LDE照明などの運用を開始していた。導入した太陽光パネルは、従来型の太陽光パネルを東口の地上に設置したほか、ホームの屋根上に軽量型パネル(270kW)、乗換こ線橋の窓に有機薄膜太陽電池(1.6kW)を導入した。全体の電力供給システムは、三菱電機が構築し、駅で消費する電力の23%を太陽光などの自家発電で賄える。

 GSユアサが納入した設備は、従来型太陽光パネル向けにLiイオン蓄電池(67.5kWh)付きPCS(50kW)と、軽量型太陽光パネル向けのLiイオン蓄電池(421.8kWh)、有機薄膜太陽電池向けのLiイオン蓄電池(4.22kWh)付きPCS(4.5kW)。PCSは、電力系統が停電時でも、自立運転できる。

 太陽光発電の電力で蓄電池を充電しておき、停電時に利用する。合計で約500kWh分のLiイオン蓄電池を導入したことにより、災害などによる停電時でも最大12 時間、非常用負荷に電力を供給でき、福島駅を防災拠点として活用できるようになる。

 GSユアサが納入した蓄電池システムは、Liイオン電池池モジュール「LIM50E-12G」。これはスマートグリッドや電力貯蔵などを対象に商品化したもので、複数のモジュールを組み合わせることにより、電圧や蓄電池容量を容易にカスタマイズできるのが特徴という。