参考出展した超薄型CIS薄膜太陽電池パネル
参考出展した超薄型CIS薄膜太陽電池パネル
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側面から見た様子。最も薄い部分は約1mm厚である。
側面から見た様子。最も薄い部分は約1mm厚である。
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 ソーラーフロンティアは開催中の展示会「PVJapan2015」に、1辺がメートルサイズ、厚みが最大で1.5mmの「次世代CIS薄膜太陽電池モジュール」を参考出展した。

 このモジュールは、従来利用していたガラス基板に代わって、金属の薄板を基板として採用。その上にCIS型太陽電池セルを多数作製してある。表のガラス製カバーも、高機能樹脂フィルムに置き換えた。

 最大の特徴は、基板が薄いため、緩やかに曲げて利用できる点。また、重さが同社の既存モジュールの1/3以下と超軽量であることも特徴だとする。「ほぼ基板分の重さしかない」(同社)。変換効率は明らかにしてない。

 想定する設置場所は「平らでない屋根や、設計上重いパネルを置けない屋根など」(同社)。太陽光発電モジュールの販売を進める中で、「そうした箇所への設置を望む声が意外に多かった」(同社)ことから開発を進めたという。建材一体型パネル(BIPV)としての用途も検討しているとする。

 現在はシンガポールで、高温、多湿環境での樹脂フィルムの耐久性などを検証する実証実験を進めている。「実験をあと2~3年続け、東京五輪が開催される2020年までに製品化するのが目標」(同社)という。